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言葉のすり替えと北朝鮮とイランの危機

   かの超大国では、サブプライム問題が景気の足を引っ張っているという。この「サブプライム」という言葉は、信用不安がある借主に住宅の購入資金を貸し付ける際の一般よりも高率な利息を意味する。信用不安があっても貸付を続けた背景には、数年で2倍以上に高騰する住宅市況があったという。ところが、不動産が暴落し始め、それが続いているため、貸金の担保割れが起き、また、担保不動産を処分しても、貸金に満たない資金しか回収できないため、サブプライムによる住宅ローン債権が不良債権化しているというのだ。これは、かつて日本を大不況に陥れた不動産バブルと同じ構図ではないか。これを「サブプライム問題」と表現しているのは、言葉のすり替えに過ぎないだろう。ここは、はっきりと「不動産バブルの崩壊」と表現すべきであろう。

   不動産バブルの崩壊であれば、いかに大国であろうとも、その回復には、日本と同じように少なくとも数年または10年以上の忍従の期間が必要となるであろう。この国にその忍従に耐えられるだけの国民性や良識があるかどうかは、非常に疑問である。また、この不況の構図を無理やりに回復させようとするならば、極端なインフレ誘導か戦争特需による景気刺激策しかないであろうことが、大変に心配の種である。

   この極端なインフレ誘導は、石油メジャーの暗躍によると思われる、世界のファンドマネー誘導による原油価格の異常な高騰という構図にその兆しが出ているように思えるのは、ゲスの勘ぐりか。これは、上手く行くわけがなく、無理である。それは、現代世界は、かの超大国の経済行為で全てをコントロールできるほど狭くはなく、浅くもないからである。この原油価格の異常な高騰は、これが暴落したときに起きるであろう巨大なリアクションもまた心配の種である。

   そこで、極端なインフレ誘導が無理とするならば、次に使う手立ては、戦争特需の喚起による景気刺激策か。これは、現在でもイラクやアフガニスタンに兵隊を駐留させて、武力攻撃を行い、大量の武器弾薬を費消させていることから、一見、現状以上に深みに嵌(はま)ることになり、難しいであろうとも思える。しかし、今までの、かの超大国の外交史から考えると、ベトナムやイラク、アフガニスタンに軍事介入したときの大義名分からみて、次の武器弾薬の大量消費地は、北朝鮮かイランという線が濃厚に浮かぶ。これらの国は、核武装を準備して、自国の軍事力を誇示しようとしているが、そんなのは、かの超大国にとっては、幼児が使うおもちゃの水鉄砲ぐらいにしか評価されないであろう。なぜならば、これらの武器による威嚇は、かの超大国までは届かないからである。

   このような危機的状況にあって、北朝鮮やイランが安泰でいるためには、国際社会の中で国際世論を見方につけ、かの超大国の単独行動主義や一国行動主義ともいわれる魔の手から守ってもらうしか方法はないであろう。 だとするならば、北朝鮮は拉致問題を真摯に反省し、拉致被害者をそれぞれの母国に速やかに帰還させ、核の放棄に明確な行動を示すこと、また、自国の民主化を図り、国民に対する奴隷的拘束を解くことが必要となるであろう。現在の北朝鮮は、軍事政権下で国民に対する弾圧が酷いと言われているミャンマーよりも、もっと過酷な状況下に国民を置いている。21世紀にもなって、このような国が存在していること事態、異常である。

   また、イランも、核武装を解除し、国際社会の中で、開かれた国家として信認を得てゆくべきであろう。国民を聖戦の名のもとに駆り立て、命を粗末にする行為を扇動することは、国家の指導者としてなすべきではない。現代世界は、国民あっての国家であり、国家あっての世界である。世界が平和であり、国家が平和でなければ、国民の幸福はないであろう。

   労働者に賃金を支払って山を造らせ、また、賃金を支払って山を崩させて、景気の循環を図るという古典的なケインズ経済学的な経済活動を、かの超大国が、他国を戦争の餌食(えじき)にすることで行う危険があるということを、北朝鮮とイランは、しっかりと認識すべきである。

    かの超大国では、産業と軍事が一体となった産軍複合体の経済構造が圧倒的な政治的影響力を持ち、そして、その政治的影響力のあふれ出る巨大なエネルギーが、国家機関を動かし、武器弾薬のセールス活動を行い、武器弾薬の費消先(戦地)を探し出し、または作り出すという危機的状況を現出させる惧れがあるのだ。

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他言語の発音の難しさ・「好き」と「月」、“rice” と “lice”

英語圏からの日本語学習者には、日本語の「好き」と「月」の発音の違いが難しいという。これは、「月とスッポン」、「提灯(ちょうちん)に釣り鐘」ほどの意味の差があるから、事は甚大である。例えば、カップルが、港の見える丘の公園で朧月(おぼろづき)を眺めながら、「あなた月」と言った場合を考えてみよう。二人の関係は、濃密な関係というよりは、何か朧(おぼろ)な関係で終ってしまいそうである。これは、お互いに前後の雰囲気やコンテクストから意味を理解できれば別であるが・・・。

ところで、日本人にとっては、英語を話したり、聞いたりする場合に、一般に r” “l” の区別が難しいと言われている。これは、r” の発音が日本語の子音にないからである。韓国語や中国語には、これらに近い発音の子音がある。したがって、韓国語や中国語を母語とする人たちには、一般にこれらの子音を比較的簡単に発音して、聞き分けることが容易である。ところが、日本人にはこれが一般に困難であることから、国際的に見て「日本人は英語が下手である」という烙印を押されてしまっている大きな要因の一つになっているようにも思われる。これは、日本人に対する英語教育上の大きな課題でもある。

日本語のラ行の子音は、英語の “l” の子音に近い。したがって、日本人が一般に「米」を意味する「ライス “rice” 」を発音しようとすると、英語でシラミの複数形を意味する “lice” になってしまう。これでは話し手にとっても、聞き手にとっても、シラミに取り付かれているような隔靴掻痒(かっかそうよう)の感を拭えないであろう。

この r” “l” の違いを、日本人が発音として矯正する場合には、r” を発音する場合に、日本語の “l” に近い発音のラ行音の前に「ウ」の音を入れて、「ゥライス」と発音するという便法がある。こうすれば、世界の通用語としての英語としては、r” の発音として、通常は意味を十分に把握してもらえるであろう。そして、英語の学習者にとっても、常々、この違いを意識して発音し、また、聞いていれば、r” “l” の違いは、自(おの)ずと身に付いてくるであろう。 “right” “light” 、reader” “leader”  crowd” “cloud” “frog” “flag” “free market” “flea market” “road” “lord”、 “ready” “lady” などで意味の違いや発音の違いを調べ、試してみるのも一興だ。

     これは、英会話を学習する初学者には、ぜひ試してみることをお勧めしたい方法である。

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