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赤信号、みんなで渡れば怖くない方式のマネーゲーム

 アメリカ発の金融危機の原因は、ネズミ講にも似たマネーゲームの架空経済取引に、多くの金融機関などが参入していたことにある。「赤信号、みんなで渡れば怖くない」方式の参入の仕方である。しかし、ネズミ講は、いずれ破綻することが計数的に証明されるので、日本では無限連鎖講として法律で禁止されているのだ。

このマネーゲームも、計数的にはいずれ破綻することが想定されていた。そして、これが破綻したのである。この架空経済取引が、アメリカ型の金融工学というまやかしの理論によって支えられ、アメリカ政府がこれにどっぷりと浸かり、規制すらしなかったことが、傷を大きくし、深くしてしまっている。世界の金融機関などが、このアメリカ型マネーゲームに参入し、みんなで渡れば怖くないという空気で、バブルで膨らんだ架空の利益を貪ってきたのである。これがヨーロッパ各国などにも深刻な金融危機をもたらしている。

土地が暴落し、株が暴落し、原油などが暴落している。「空売り」という手法を今さら規制してももう手遅れである。経済システムを根本的に改革し、実体経済中心のシステムに変えていく必要があるであろう。

 金融機関などは、ハイリスク・ハイリターンを求め、先物やデリバティブ、証券化商品などに投資し、大きな利益を上げ続け、それがいつまでも続く経済システムであるかのように錯覚しているかのようであった。それは、マネーゲームという、いわば「ばくち」である。そして、個人投資家や機関投資家に、これによる利益が確実であるかのように宣伝し、その購入を勧め、売買手数料を稼いでいた。

しかし、売買手数料だけでは、たかが知れた収入しか上げられないので、金融機関などやそのグループ企業みずからがこれらの胴元になり、その購入者にもなっているのだ。

したがって、たとえば投資信託などで損失が出れば、その損失を自分のところで背負うということは避けたいだろう。だとするならば、その損失は、誰が背負うか。これは、まず、一般投資家である。そして、次に機関投資家。最後に誰も背負わなくなった損失を金融機関などとそのグループ企業などが背負い、背負いきれなくなったところで破綻する。

この破綻の影響は甚大である。米国の大手証券会社、リーマン・ブラザーズの破綻の影響は何波にもわたる大きな津波となって、金融機関などの資金繰りを逼迫させ、世界の実体経済に大きな打撃を与えるであろう。それは、株式の先物取引などの二・三か月後の決済や、空売りの六か月以内の清算義務などが、待ったなしで回ってくるからである。そのたびに株式相場は、清算売買や再度の空売りなどで乱高下し、最後に暴落するであろう。

アメリカ発のマネーゲームの破綻による損失を最終的に誰が負担するか。つまり、誰が最後にババを引くかである。そのババを誰にするかの駆け引きが始まっている。ここは、国家としての日本のみならず、日本銀行をはじめ日本の金融機関、各企業、ひいては国民一人ひとりが、自らがババにされないように十分注意する必要がある。

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