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日本の郵政が蓄えた日本国民の財産を守れ!

 米国の金融大手、シティグループが事実上の公的管理に入った。これは、米国政府がシティグループの最大36%に当たる普通株主になることが確定したからである。シティグループの傘下には、米国最大の銀行シティがある。

 先に米国最大の保険会社AIGも、政府の出資を受けて、米政府の公的管理同然となっている。このAIGは、米国における医療保険制度を国民皆保険から遠ざけてきた元凶である。公的医療保険制度の成立を妨げるロビー活動を活発化させてきた最大手の保険会社であるからだ。この背景は、マイケル・ムーア監督による米国映画「シッコ」で明確に語られている。

米国の、この銀行最大手シティと保険会社最大手AIGは共に、日本の郵政を民営化すべきであると声高に主張し、ロビー活動を活発化させてきた米国銀行業界と米国保険業界のそれぞれの最大手である。この二つの会社が、皮肉にも、共に米国の国営になり、反面、日本の郵政が日本国の国営から切り離されて、民営化されようとしている。

 本当に皮肉な取り合わせである。ここは、日本の郵政民営化も、なぜ米国が日本の郵政の民営化を要求してきたかの背景を考え、再検討すべきであろう。

 麻生首相も、郵政民営化には賛成ではなかったと言っている。また、かんぽの宿の一括売却問題や東京駅前、丸の内の一等地にある東京中央郵便局の建て替え問題などでも、鳩山邦夫総務大臣も指摘しているように、フェアではない内容を含んでいる。

そこには、一部の利益集団が、国民の財産であった日本の郵政の財産をかすめとろうとしている構図が見え隠れしている。こんな疑念を内蔵したままで、郵政の民営化を強行すべきではないだろう。

郵政民営化をすべきであるという背景にある理論で、郵政は一部の者の利権の温床になっているから、郵政を解体して民営化すべきであるというのがある。しかし、この理論は主客転倒である。

なぜならば、国民のためになっている国家が運営する郵政の利点と、国民に不利益をもたらすことになる民営化の弊害とを、比較衡量することなく結論付けているからである。

米国では今、最大手の銀行と最大手の保険会社が、国家管理となったも同然である。この時宜にあっては、日本の郵政の民営化は、本当に国民のためになっているのかを再検討し、元に戻すべきであろうと思う。日本の郵政が蓄えてきた日本国民の財産を、ハゲタカファンドやハイエナのような悪辣な略奪者から守らなければならない。

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