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海外ロングステイには入念な現地調査が必要だ!

最近、海外でロングステイしたいと考えている団塊の世代が多いと聞く。この目的が、これらの中高年者が、冒険心を満たし、非日常性を求めて長期に「海外旅行」をするというのなら大賛成だ。

 しかし、現地では生活費が安く、日本と同じ費用をかけたら快適ライフができて贅沢ができる、などとの考えで、海外でのロングステイを考えていたら、それは間違いだ。ロング・ステイヤーには、海外旅行費プラス滞在費プラスαの費用が必要なのである。

 最近、タイやマレーシアで、1人1ヶ月5万円から6万円で快適ライフができますよ、などの宣伝ビデオや案内本が日本人の手によって発行されているようであるが、これは日本人を現地に引き入れるための宣伝である。天敵に狙われたヤドカリが貝殻にじっと閉じこもっているように、どこにも出かけることもなく生活したら、あるいは1人1ヶ月5~6万円で暮らせる場合があるのかも知れない。

 しかし、これでは快適ライフとは程遠い。それは、最近では、タイやマレーシアなどでも、年々物価が上昇し、コンドミニアムを長期賃借して満足な生活をするのには、夫婦2人で1ヶ月20万円はかかるであろう、という現地からの報告もあることから分かる。

マレーシアのクアラルンプールやタイのバンコクなどは、熱帯性気候で、すごく蒸し暑いのだ。確かにこれらの国では、ゴルフをするのには費用が安くて済むし、食事も現地のメニューで満足であれば、フードコートや屋台で安く済む。

 しかし、日本食レストランや回転ずし店では日本より食事代が高くつくし、日本の食材をスーパーで買い求めたら、普通は日本の2倍から3倍の価格は取られる。つまり、日本人が、日本で普段に食べている食事をしようとしたら、食費が日本よりも高くかかるということである。

 道路交通では、一般走行するドライバーの交通マナーも悪い。日本でゴールド免許を持って安全運転していた人でも、これらの国で車を安全に運転するのは困難であろう。割り込み、追い抜き、暴走は普通である。その上、一方通行が多い上に、バイクの走行も多く、運転も乱暴で危険だ。

 そして、マイカーを持つ場合の税金がベラボーである。その上、共交通機関のバスやタクシーのドライバーは、日本では考えられないほどの無法ぶりである。

 現地事情は、自らの目で直接現地を確かめるのが良いだろう。これには、現地を案内する旅行業者のツアーに入るだけでは、ダメである。なぜならば、そのツアーは、ロングステイの勧誘を目的としたツアーであったり、良いところだけを見せるツアーであったりすることが多いからだ。

旅行業者のツアーから離れ、できるだけ客観的に自分の目で、入念に現地調査をすることが必要なのだ。これには、バックパッカー的な旅行をするのが良いだろう。海外ロングステイに失敗しないためには、この経験を積んで、現地の気候風土や社会や文化に、自分が順応できるかどうかを自らが実地に試してみてから、そこでロングステイをするか否かを決めることをお勧めする。

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