海外ロングステイの助走期間とビザ無し滞在(その1)
海外旅行は、人の冒険心を満たし、非日常の生活を体験するには打って付けだ。その延長で、海外にロングステイしてみたいと思う人が出てくるのは当然だ。
しかし、旅行業者の宣伝に乗せられて、海外でのバラ色の生活を夢見たり、贅沢(ぜいたく)な快適ライフを夢見たりすることは、避けなければならない。海外では、日本円が3倍の価値で使え、生活費が安いため、日本の生活費で、快適で贅沢な生活ができますよ、などの宣伝には乗せられないほうが良いのだ。
また、海外にロングステイしようと考えるなら、いきなり長期ビザをとって海外に出かけるのではなく、まず、その国や地域の気候風土や社会や文化に適応できるかどうかを、助走期間を設けて、実地に調査し、自らが試すことが必要だ。現地事情は、自らの目で直接現地を確かめことが必要なのだ。
このためには、現地を案内する旅行業者のツアーに入るだけでは、ダメである。なぜならば、そのツアーは、ロングステイの勧誘を目的としたツアーであったり、良いところだけを見せるツアーであったりすることが多いからだ。催眠商法張りに、現地で高額なコンドミニアムを買わされたり、高い賃料で長期間の賃貸借契約を締結されられたりしないように注意しなければならない。
また、現地の日本人や日本人コミュニティーの一見、好意的と思われる勧誘に乗せられないように注意する必要があるのだ。海外で日本人を騙(だま)すのは、日本人や日系人などの日本語ができる人物であることが多いと報告されているのだ。日本人の詐欺被害が多いのだ。
旅行業者のツアーや、現地のコミュニティーなどから完全に離脱し、できるだけ客観的に自分の目で、入念に現地調査をすることが必要なのだ。これには、バックパッカー的な旅行をするのが良いだろう。
海外ロングステイに失敗しないためには、この経験を積んで、現地の気候風土や社会や文化に、自分が順応できるかどうかを自らが実地に試してみてから、そこでロングステイをするか否かを決めることをお勧めする。
そして、このためには、長期ビザをわざわざ文書申請する必要がない、観光目的の入国としてビザ(入国査証)の申請が不要な滞在期間内で、そのロングステイしようとする国や地域に出かけ、その期間内、現地で生活してみるのがいいのだ。そして、その生活が気に入れば、一度その国から出国して再入国すれば、再度、その時点からビザ不要の滞在期間を過ごせるのだ。
セカンドライフ・ビザなどを取って5年間や10年間などの長期ロングステイを志すなら、この査証免除の期間をフルに活用して、現地の異文化の様相を自らの目で確かめてから、それをするかどうかを見極めることが必要なのだ。それが、長期ロングステイの成功の秘訣なのである。
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