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未明と北日本から (その1)

日本語では、漢字や語彙が多すぎて外国人の日本語学習者には難し過ぎるから語彙や使用漢字を減らすべきである、などの外国からの意見や圧力で、日本語の語彙や漢字は減らされる方向に動いてきたように思える。

日本語は、外国人の日本語学習者のために有るのではない。また、日本語の表記についての基準は、日本語の外国語への翻訳を簡単にしたり、その翻訳ソフト開発を容易にしたりするためにあるのでもない。

ところで日本では、外国からの圧力により、日本語が大幅に制限されてきた時代があった。それは、米国の占領統治下にあった第二次世界大戦後の数年間である。全ての報道が検閲されてきた。メディアの報道は全て英語に翻訳し、NHKなどのニュース報道は事前検閲を受けてきた。それは、1951年にサンフランシスコ講和(平和)条約が締結されてからも、暫く続いた。

第二次世界大戦中は海軍中尉で情報将校として活躍し、戦後は駐留米軍の翻訳の仕事をしてきた人物を知っている。彼は、その後、外資系企業の法務部長を歴任し、弁護士に転進した。彼から、占領軍であるGHQの検閲のための翻訳にまつわる話をいろいろと聴くことができた。日本の米国による占領統治下では、報道用語が規制され、そこで用いられる日本語での表現が大幅に制限されてきたというのだ。

ところが現在でも、日本は、北は北海道から南は沖縄まで、米軍基地や米軍施設が134箇所もあるとされ、戦後64年も経過していながら、未だ(いまだ)に占領統治下であるような状況にあるのだ。そして、日本語での報道規制が敷かれているような現状がある。

それは日本の国土交通省の下部組織であり、その外局である気象庁が、「天気予報」で使う日本語を「予報用語」として規制し、解説の表現まで規制しているからだ。天気予報で報道が、冬日(ふゆび)に凛々しく輝く秀峰富士の姿を表現することすら規制している。日本語の叙述的表現に使う用語や字句、表現方法まで規制しているのだ。

また、気象庁は現在、気象に関する報道で、深夜午前0時を「夜半」と表現することを禁じて、午前0時から午前3時頃までを「未明」と表現するよう規制し、「夜半頃」や「夜半過ぎ」と表現することすら禁じているのだ。しかし、日本では「午前0時から午前3時頃」は、「草木も眠る丑三つ時(うしみつどき)」と言われる真夜中を含む夜中であり、「未明」ではないだろう。日本語の元来の意味では、「未明」とは、「夜がまだすっかり明けきらない時」(広辞苑)である。つまり、朝方の「夜明け前」を含む、未だ暗い頃を言う言葉だ。そのうえ、「北日本」の意味も気象庁は変えてしまっているのだ。

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