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ペナン島とフェリー

 マレーシアのランカウイ島は、タックス・ヘイブン地域だ。ペナン島からランカウイ島を往復するフェリーには国内の船便でありながら、乗船客名簿が完備されている。このフェリーの乗り場には、パスポート・コントロールがあり、乗船客をパスポートやIDカードでチェックしているのだ。ペナン島側は、インドネシアのスマトラ島メダンへ渡る外国航路や豪華客船クルーズの乗船場ともなっている。

 ランカウイ島はでは、外国人旅行客が商品を購入した場合には、消費税や酒税などが免税となる。したがって、ランカウイ島には、税関がある。ここでビールやワインやウィスキーなどを買うと、他のマレーシア地域に比べて随分と安く感じる。それは、マレーシアがイスラム教国であり、イスラム教義上、酒類はご法度であることから、政策的に酒税を高く設定しているからだ。売店はフェリー・ターミナルの建物の入口にもある。外国人は免税品の買い物の際にはパスポート必携だ。その場で免税となるのだ。

 この島へは、個人旅行としてペナン島ジョージタウンから午前の高速フェリーで出かけて、タクシーでオリエンタル村のロープウエイや水族館アンダーウォーター・ワールドやクロコダイル・アドベンチャーランドなどのランカウイ島内観光をした後に買い物をして、午後の高速フェリーでジョージタウンに戻ることも出来る。ちょっと忙しい旅にはなるが、ペナン島からランカウイ島への日帰り旅行ができるのである。

このフェリーは予約制なので、前日までにこのフェリー乗り場を確認しながら、その付近の旅行代理店窓口などで、パスポートを提示して往復割引のある乗船券を買い求めておくとよい。このフェリー乗り場は、初めての観光客には分かりにくい場所にあり、入口も探しにくいので、事前に確認しておいた方がよいだろう。

場所は、コーンウォーリス要塞の裏側で、ジェッティーという地名のジョージタウンの港よりも時計台側である。旅行代理店が何件か軒を連ねている左側の裏手だ。なお、ランカウイ島の港に着くと、フェリーが着く時間にあわせて、タクシーが沢山待っている。料金は、一見、協定料金のようであるが、コースと値段は交渉次第だ。タクシーを時間貸切りにして、復路のフェリー出発時間の1時間前位で帰着時間を指定し、利用するのも良いだろう。この方が、安心感があるからである。

 また、マレーシア半島部のペナン州バタワースからペナン島ジョージタウンのジェッティーを結ぶフェリーがある。便数が多く、頻繁に往復している。バタワースからこのフェリーに乗船するのには、桟橋を渡って改札口を通る。料金は、確か日本円換算で100円未満であったと思う。改札口を通る人の流れに乗っているとベンチのある広場に着く。ベンチに座っているといつのまにか周りの景色が動き出す。そして、そこがフェリーの上であることに気がつくのだ。したがって、乗船客名簿への名前の記載を求められることもない。

そして、フェリーが動き出すと、左手遠くにペナン大橋が見える。また、その右側遠くにジョージタウンのランドマーク、65階建てのコムタが見える。しかし、フェリーがペナン島に近づくにつれ、この高層ビルは、周りのビル群に遮られて見えなくなる。フェリーはジョージタウンのジェッティーという港に着く。

そこには、道の両側に沢山の乗合バスやタクシーシーが乗客を待っている。また、外国人旅行客と見ると、通路の出口などでタクシーの客引きが沢山声を掛けてくる。ここでは、道を塞ぐように近寄ってくる客引きを装ったスリに気を付けよう。バスは、バックパッカーに人気の安宿街、チュリア通り(チュリア・ストリート)経由やコムタ経由で、リゾート地のバトゥ・フェリンギ行きやタンジュン・ブンガ行きもある。

 このフェリー乗船口の天井部近くの壁には、このフェリー利用によるどんな事故があっても、誰も一切の責任を負わない旨が、赤い看板にマレー語と英語で掲示されている。驚くべき異文化の様相である。

 因みに、このフェリーの乗船料は、バタワースからペナン島に渡るときは有料であるが、ペナン島からバタワースに渡るときは無料である。ジェッティー側には、検札をする改札口がないのである。したがって、往きの半券の提示を求められることもない。

また、陸路のペナン大橋も、ペナン島側の入口には、料金所がない。したがって、ペナン島からこの橋が結ぶ対岸の半島マレーシアのバタワース側へ渡るときには無料である。しかし、半島マレーシア側のペナン大橋の入口には、有料道路としての料金所があり、ペナン島へ渡るのは有料なのだ。

ジョージタウンの船着場、ジェッティーでは、マレー鉄道や長距離バスでバタワース発着の便を利用する外国人旅行客が、キャリアー付きのスーツケースなど大型旅行カバンのキャスターの音をきしませながら、桟橋のスロープを通る様をよく見かける。朝夕には通勤客や通学客で混雑する。

つまり、ジェッティーは、マレー鉄道のバタワース駅や長距離バスターミナルへ直結するジョージタウンのフェリー乗り場なのである。バタワース側は、線路を跨ぐ屋根付きの歩道橋と桟橋で、フェリーターミナルを含む3つのターミナルが結ばれている。Akkiiは、ペナン島へ海外旅行やロングステイで出かけた場合には、便利なのでよくこのフェリーを利用している。

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