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LCC就航が切望される茨城空港

首都圏で3番目の空港である茨城空港が、国内線旅客便のみならず国際線旅客便も離着陸できる空港として3月11日にオープンした。日本全国では98番目の空港だ。場所は、茨城県小美玉市(おみたまし)で、霞ヶ浦の北側だ。航空自衛隊の百里基地がある場所の隣だ。空港機能は、自衛隊と一部共用するという。これらのことは、メディアで大々的に報道されているので、周知のことであろう。

茨城空港は、Akkiiが住んでいる埼玉県南東部の地域からは、そう遠くはない。車を利用すれば、成田空港や羽田空港に行くのと同じくらいか、むしろ短い所要時間で行けそうだ。都市部を通らないので、渋滞を回避できると考えられるからだ。また、1,300台分の駐車スペースがあるという駐車場使用料が、無料であるというのも魅力だ。海外旅行へのモチベーションが高まる。

ところで、「首都圏」とは、東京都を中心とする関東地方の一都六県ぐらいと漠然と思っている人も多いと思うので、ここでこの日本の首都圏である関東地方の人口の凄さにつき、世界の人口との比較で検証してみたいと思う。

関東地方とは、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県の一都六県である。2010年2月1日現在の各都県の人口は、一部に概算値や推定値も入るが、各自治体が発表している人口統計では、次のとおりである。

1. 茨城県   2,966,146人

2. 栃木県   2,009,452人

3. 群馬県   2,004,025人

4. 埼玉県   7,173,680人

5. 千葉県   6,186,546人

6. 東京都  12,989,726人

7. 神奈川県  9,006,229人      合計 42,335,804人

上記の表から分かるように、関東地方の一都六県だけでも人口は4,233万人であるということである。これは、関東地方の人口だけでカナダの人口を超え、オーストラリアの人口の2倍以上であり、マレーシアの1・5倍以上で、また、台湾の2倍近くだ。日本の総人口は、2月1日現在の推定値で約1億2,740万人であるから、日本の人口の33%以上、つまり約3分の1の人口が、この関東地方に集中しているのだ。そして、経済規模としては、この関東地方だけで日本全国のGDPの4割近くを稼ぎ出しているのだ。

この人口と経済力に対し、首都圏で3番目の国際空港が当然あっていいし、3番目でもその航空需要は大きいだろう予測されるのだ。今までは、首都圏では千葉県にある成田空港と東京都にある羽田空港が、この人口に対する国際線航空路の空港であった。そのうち、羽田空港は、主に国内線旅客用の離着陸空港であったから、国際線旅客用の通常空港としては、成田空港のみであった。その羽田空港は、今年10月に4本目の滑走路が供用開始となり、国際線旅客の離着陸にも利用できるようになるが、それでも航空の需要と供給のバランスからは十分とは言えないだろう。また、成田空港や羽田空港は航空会社にとって、その使用料が高いことが問題となっているのだ。

これに対し、茨城空港は、空港使用料を低めに設定し、航空会社の利便性と経費節減を考えて、出発口と到着口を1階にしたり、乗客は、ボーディング・ブリッジ(搭乗橋)を利用しないで、直接タラップを使い、航空機内に乗り込む方式を採用したりしている。出発時に機体を押す車を使う手間を省いているのだ。これは、LCCやバジェット航空と言われる格安航空会社にとって、大きな魅力であろう。

航空需要としては、東アジアや東南アジア、そして、オセアニア方面への需要が高いであろう。茨城空港と韓国プサンや台湾の台北や高雄、マレーシアのペナンやコタキナバル、タイのバンコクやチェンマイ、オーストラリアのケアンズやゴールドコースト、ニュージーランドのオークランドなどへの便があれば、利用者が飛躍的に増大することが予想されるのだ。

今、世界には、LCC社が多い。東南アジアにもエア・アジアやセブ・パシフィック航空、タイガー・エアーウェイズ、ノック・エアーなどがあり、オセアニアにもジェットスター航空などがある。そのうち、セブ・パシフィック航空は、関西空港とフィリピンの首都・マニラを結ぶ航路で定期運航している。今後、世界のLCC各社が、茨城空港と海外とを結ぶ国際線の定期便を就航させれば、茨城空港は、大きく賑わうことは想像に難くない。首都圏に住む多くの住民は、それを切望しているのだ。

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コメント

ニューヨークタイムズに日本にLCC対応の空港が開港したと出ていた。日本では定期便1本赤字と非難の嵐だが外国のメディアは冷静に見ているようだ。

投稿: けんた | 2010年3月15日 (月) 21時39分

けんたさん、コメントありがとうございます。
ニューヨークタイムズで、LCC対応の空港として茨城空港のことを取り上げていたということは、海外では、この空港が少しは注目されているのでしょうね。

それにしても、日本の人口が集中する首都圏に3番目の空港とは、世界各国の状況と比較して、少なすぎますね。そして、空港設置が遅すぎると思います。

世界のLCC各社が、この首都圏の茨城空港に定期便を運行させれば、そのうち、赤字問題はどこかへ吹き飛ぶでしょう。そう期待しています。

投稿: akkii | 2010年3月18日 (木) 09時21分

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» 新規開港した茨城空港への期待 [越谷にほんご勉強会とmerry-akkii]
  茨城空港が今日(2010年3月11日)、オープンした。場所は、日本で2番目に大きい淡水湖の霞ヶ浦の北側で、行政区画は茨城県小玉美(おみたま)市だ。首都圏では3番目の空港で、国内では98番目の空港の開港だ。地図上で、羽田空港とこの茨城空港、そして成田空港を線で結べば、底辺の長いトライアングルとなる。まさに首都圏の空港需要をカバーする空港だ。... [続きを読む]

受信: 2010年3月17日 (水) 02時01分

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