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世界旅行のための地球の科学 (その4)

 成田空港からマレーシアの首都クアラルンプールまでのジェット旅客機を利用しての所要時間は、普通、往路が約7時間15分から25分、復路が約7時間10分だ。往路と復路で所要時間に差が出るのは、偏西風が影響している。往路は逆風でも、復路は順風だ。しかし、成田~クアラルンプールは、経度も稼ぐが、緯度も稼ぐ。東京が北緯35度付近なのに比べ、ここは北緯3度付近だ。つまり、南北間の距離の移動も長いのだ。

 今日(2010年3月11日)、霞ヶ浦の北側に首都圏で3番目の茨城空港が開港した。羽田空港と成田空港とこの茨城航空を結ぶと、底辺が長いトライアングルとなり、茨城空港はその一角をなす。ここからマレーシアのクアラルンプールやペナン、そしてタイのバンコクやチェンマイまで定期便が就航したら、日本の人口が集中している関東圏や東北の太平洋沿岸地域の人たちは、凄く便利になるだろう。距離も、成田空港からのものと殆んど変わらない。

クアラルンプールは、北緯約3度と低緯度地帯にあり、赤道に近いことから、夜が明けると太陽が急激に高く登り、日差しが強くなる。湿度も高い熱帯性気候だ。日本との経度の差は30度ほどで、太陽が南中する時間差にして約2時間だ。しかし、この地域では、一年中、普通の夏時間と同じように時刻が1時間進んでいるように標準時間を設定している。したがって、クアラルンプールは、日本からみた時差はマイナス1時間だ。したがって、日本から現地に着いた場合には、時計を1時間戻すことになる。

ここ熱帯地方の住人達は、日中は殆んど歩き回らない。日差しが強く、太陽光が地面を真上から照射する時間が長くて、暑いからだ。現地の人たちは、日中の炎天下を歩き回ることが、体に良くないことを知っている。庶民の足としては、バス利用が多い。バスは路線が多く、頻繁に運行されている。また、都市部では、地下鉄や都市高速鉄道が発達している。タクシーも多い。

 同じようにタイの首都バンコクについて考えてみる。成田空港からバンコクまでジェット旅客機を利用した場合の所要時間は、普通、往路が約6時間30分から40分、復路が約6時間10分だ。バンコクの経度は東経約100度だ。ここも東経135度を日本時間の基準子午線としている日本からみれば、経度で30度余り、太陽が南中する時間差で2時間余りの差に相当する。日本からみた時差はマイナス2時間だ。したがって、日本から現地に着いた場合には、時計を2時間戻すことになる。

 バンコクは、クアラルンプールに比べたら緯度が北緯14度前後であるから、緯度が多少高い。しかし、ここも熱帯地方だ。日中は日差しが強く、暑い。したがって、ここで暮らしている人たちも、クアラルンプール同様、日中は殆んど歩き回らない。一般に、炎天下では、徒歩で1キロメートルも歩くことはないだろう。日本のように健康のために万歩計を付けて歩くことなどは考えられない。したがって、バイクタクシーやトゥクトゥクやソンテウといった、庶民の足となる乗り物が発達している。日本人の癖が出て、日中歩いていると、これら庶民の足が近寄ってきて、しきりに乗らないかと誘ってくる。

 マレーシアでは放し飼いの犬を路上で見かけることは無いが、タイでは放し飼いの犬がそこいら中に沢山いる。タイでは宗教柄、犬を大事にしているのだ。犬達は人を怖がらない。日中の暑い時などには、人が頻繁に歩く歩道などでも、少しの日陰があると、犬達は歩道に前後の足を投げ出し、シッポを投げ出して、寝そべってゴロゴロしている。そして、人がこれをよけて歩くのだ。

 これはタイの首都バンコクの繁華街、スクンビット通りの脇路地などでも頻繁に見られる光景だ。スクンビット通り周辺には、海外からのロングステイヤーが数多く住んでいる。当然、日本人も多い。ここの脇路地は、タイ語で「ソイ」といい、それぞれに番号が付けられている。例えばソイ55に面した高層のコンドミニアムなどでは、すし店も入り、日本人が数多くロングステイしているのだ。しかし、ここは熱帯地方だ。年間を通して最高気温が30度~35度と高く、長期滞在者は、暑さからくる体調不良や「南洋ボケ」といわれる言葉があるのを考え、思考力の減退には注意が必要だ。

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