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民主党は二大政党の一党たりうるか

 日本の民主党は、二大政党の一党たりうるのだろうか。今、菅直人首相が、民主党の代表戦に向けて、小沢一郎氏を排斥する方向で動いているようだ。しかし、昨年8月の総選挙で、民主党が勝利し、与党になりえた背景には、小沢一郎氏の功績があったからではないだろうか。菅直人内閣総理大臣や前原誠司国土交通大臣が主導した民主党では、総選挙の勝利という結果は導き出せなかっただろう。

 菅直人氏や前原誠司氏は、直球勝負が好きなようだが、政治の世界で直球だけを投げていたのでは、いずれ球筋が読まれ、動きが取れなくなることが目に見えている。それが今、米国との間で普天間基地問題の行く末が読めなくなっている背景にも思える。米国は、普天間基地の海兵隊約8千人をその家族約9千人と共に2014年までにグアム島に移転させることを、グアム島のインフラが整っていないことを理由に先送りする考えを示しているのだ。

 それなのに、日本政府は、沖縄県の辺野古沖に米軍海兵隊の飛行場を造ろうという計画推進を変更しようとすら考えていないようだ。このままでは、普天間基地はそのままで、新たに辺野古基地という新設基地が増えるだけになってしまうのではないか。これでは日本国内に現在134箇所もある米軍基地や施設が、一箇所増えて135箇所となってしまう懸念があるのだ。それでは、沖縄の基地負担が増えるだけという結果をもたらすだけだろう。

 このふらふらしているように見える民主党の方針は、菅首相の性格の現われなのかもしれない。官僚から言われるままに動いたのでは、従来の自公政権と同じになってしまうではないか。日本国民は、昨年の総選挙で、民主党に従来の政治的しがらみからの決別を期待して政権を託したのだ。民主党のマニフェストには、脱官僚政治という大きな目標が明示されていた。しかし、悲しいことに今、このマニフェストが全くの反古になりつつあるようだ。

 また、先の参議院選挙で民主党が大きく得票数を減らした大きな原因の一つが、菅首相の消費税10%の導入発言であったことは、菅首相自らが認めているとおりである。首相は、財務官僚に言われるままで、ここでも直球勝負をしようとしたのであろうが、時宜を弁えない愚挙であったことは、否定し得ない事実である。

 民主党の先の参議院選挙での敗退は、国民の多くが、このような菅首相の薄っぺらにも見える直球勝負に危険な臭いを感じた結果であろう。そして今、菅首相が小沢一郎氏を政権中枢から外そうとしている件にも、その危険な臭いを感じる。政治は、直球勝負だけでは結果を出せない。小沢一郎氏の剛腕とも評されている政治手腕は、今の民主党にとって重要である。

 菅直人首相が小沢一郎氏外しを図るのであれば、むしろ民主党の代表を挿げ替えた方が、今後の民主党の党勢の維持発展のためにも、そして日本の国政のためにも良いのではないか。今、日本の国政には強いリーダーシップが求められているのだ。小沢一郎氏が、9月の民主党代表選挙に出馬し、民主党内で従来の自公政権の方式から決別した政治方向への議論が沸き起こることに期待したい。そして、民主党に、二大政党の一党たる地位を確保してもらいたい。

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» 民主党に必要な小沢一郎氏の指導力と政治手腕 [越谷にほんご勉強会(越谷日本語勉強会)で活動するmerry-akkiiのジオログ]
数日前、民主党の菅直人首相は、小沢一郎元幹事長を政権中枢の座から排斥することをマスコミの前で堂々と語っていた。この人の軽挙妄動は、一体どうなっているのだろうか。先の参議院選挙での民主党の大敗北の主因は、党内での政策理論のすり合わせもないまま...... [続きを読む]

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