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中国の膨張問題の対処にはイスラエルの外交戦略に倣え

 先月の尖閣諸島沖での海上保安船と中国漁船の衝突事件について、中国政府のリアクションには想像を絶するものがあった。日本は中国に完全になめられ、バカにされているようだ。

 この事件につき、中国は、日本の在中国大使を真夜中に呼び出したり、日本向けのレアアースの禁輸措置を取ったり、訪日旅行の中止を指導したり、また、SMAPの上海公演を無期延期させたり、などなど、お互いに主権がある国家に対する対応とは到底思えない横暴を重ねた。

 日本は、中国にとっての外交のパートナーではなく、隷属する弱小国家と考えられているようだ。中国には、日本も国家主権を持つ国家であるという前提がないようである。尖閣諸島は、日本の固有の領土であり、歴史上も事実上も日本の領土である。中国も、尖閣諸島が日本の領土であると認めていた文書が残されている。

 ところが、中国はこの尖閣諸島を自国の領土であると主張し、その沖合で中国漁船が操業することを日本が妨害するのは、中国の主権の侵害であると難癖を付けているのだ。何ら領土問題などが存在していない尖閣諸島に、いかにも領土問題があるかのように事件を起こし、言いがかりをつけて、落とし前を取る。これはヤクザの手口だ。

 石原慎太郎都知事が中国のやり方はヤクザと同じだという旨の意見をマスコミの前で述べていたが、まさにその通りだと思う。今回の中国の行為は、日本の国家主権に対する重大な侵害である。これを放置したり、うやむやにしたりしてはいけない。きちんと問題の決着を図っておく必要がある。

日本は、今後、中国との関係を見直し、関係の度合いを薄めていかなければ、とんでもないリスクを負うことになるであろう。いわゆるチャイナ・リスクといわれるものだ。経済的な依存関係は、速やかに解消する方向で対処すべきであろう。

 日本は、今まで中国に対し、開発発展のためにODAを提供するなど金銭面でも支援してきた。技術移転やノウハウの提供などでも、積極的に応援してきた。

 しかし、今回の尖閣諸島の中国漁船衝突事件で、今までの日本から中国への支援や応援は、日本のためにはマイナスであったことがはっきりとしてきた。中国は、日本からODAを得ておきながら、日本にはるかに勝る軍事予算を使い、軍備を整えているばかりか、アフリカなどの後進国にODAを提供している事実があるのだ。

 中国の発展と膨張は、中国と国境を接する日本を始め、マレーシアやタイ、フィリピン、インドネシア、ベトナム、インドなどにとって、あきらかなマイナスである。中国は尖閣諸島がある東シナ海ばかりではなく、南シナ海の西沙諸島や南沙諸島などでも、周辺国と領有権をめぐり、争っているのである。一部では軍事衝突まで起きているのだ。

 日本は、この中国の膨張問題を、アジアの周辺国と共に共同戦線を組んで対処しなければ将来に禍根を残すことになるだろう。国益とは、目先の経済的利益だけではない。自国の領土を守ることも大きな国益であり、将来の安心と安全を確保することも大きな国益である。

 菅直人首相が率いる民主党を中心とする与党政権は、日本の経済界が中国との速やかな関係修復を望んでいるからといって、この尖閣諸島の領土保全問題をうやむやにして、臭いものに蓋をするというような、従来の自公政権がとってきたスタンスを踏襲すべきではない。菅政権は、中国に対し、日本の主張を堂々と述べて、問題の決着を図るべきである。

また、今回、中国漁船が海上保安船に故意に衝突してきたというシーンを録画したビデオ映像は日本国民と全世界に公開し、国内世論ばかりではなく、国際世論にも、中国の横暴を訴えるべきである。前原誠司外務大臣と北澤俊美防衛大臣、そして馬淵澄夫国土交通大臣は、三つ巴でこれに対処すべきである。要の仙石由人官房長官にも、明察が求められる。

今回の尖閣諸島の中国漁船衝突事件に関し、アメリカは日本に対し、領土問題にはコミットしないという姿勢を伝えてきた。この事件による中国とのトラブルには、アメリカが関与しないので、日本と中国の間で速やかに解決するようにと求めてきたのだ。

したがって、米国との安全保障条約では、今回のような外国からの日本の領土、領海の侵害には対応できないと考えるべきである。そうであるならば、日本も、中東の先進国、イスラエルの外交戦略のしたたかさに倣い、万全の国防力を整え、中国の膨張に対処すべきであろう。

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チャイナ・リスクという言葉がある。中国との経済取引を含む経済活動での不確実性を表わす言葉だ。今、この言葉の重みが増している。 きのう(9月2日)、与党民主党の枝野幸男幹事長代理が、さいたま市で行われた講演で、「中国との戦略的互恵関係なんて...... [続きを読む]

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