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海外旅行先の先入観と現実とのギャップ

羽田空港に今月(2010年10月)21日にオープンした新国際線旅客ターミナルの4階には、日本の江戸時代の街並みが再現されている。しかし、これは過去の歴史の中の街並みであって、今の日本を象徴するものではない。

この街並みは、海外旅行や仕事で日本を訪れた外国人に、日本そばや寿司、手ぬぐいを売ることを目的として造った装置としては、大げさすぎるから、日本を知ってもらおうとして造ったものなのだろう。しかし、その目的なら博物館や歴史資料館などに外国人を案内することで、日本の古い歴史や歴史上の街並みを知ってもらえば良かったのではないかと思う。

そして、日本の歴史的建造物が多く、時代物の文化文物が展示され、それらが販売されているお土産店が多い浅草や日光、鎌倉、奈良、京都などを案内すればよいことであろう。

「フジヤマ、ゲイシャ、チョンマゲ」と外国人に誤解されてきた日本が、訪日の外国人が最初に訪れるかもしれない空港ターミナルビルに、誤解を抱かせるような街並みを造ったとは、にわかには喜べない現象である。外国人に変な先入観や幻想を抱かせてしまうことが危惧される。

ところで日本人も、間違った先入観をもって海外旅行に行く場合がある。たとえば、インドネシアのバリ島であるが、画家のダリが愛したような、素朴で古き良き時代のバリ島をイメージして観光に訪れ、現実とのギャップに遭遇して、犯罪被害に遭ったりするのだ。

外務省の海外安全ホームページにある邦人事件簿 №42には、海外ロングステイで注意すべき犯罪被害の情報がある。インターネットでは、キーワードを「外務省 邦人事件簿 42」として検索するとこの情報に辿り着くことができる。一部抜粋して掲載する。

1.アジア:待ち構える詐欺

 アジアでは、窃盗、強盗、詐欺、全てに注意が必要ですが、なかでもアジアにおける詐欺被害の割合は全世界の65%と突出しています。特に「いかさま賭博」や「宝石・洋服詐欺」はアジア特有の犯罪と言えます。「睡眠薬強盗」も71%がアジアで発生しています。「複数の人間が、ゆっくりと時間をかけて観光客を罠にはめる」という手口がアジア地域の犯罪の特徴と言えます。

 つまり、南国暮らしなどの海外ロングステイ中には、「複数の人間が、ゆっくりと時間をかけて観光客を罠にはめる」という詐欺被害に遭い易いということである。これには、海外旅行先のボランティアの会やNPOを標榜する海外のコミュニティーにも警戒が必要なのである。

そして、インドネシアのバリ島では、近年、海外旅行中の邦人女性が薬物を仕組まれた飲食物を提供されるなどして、抵抗できない状態で性的被害(強姦)や強盗被害(睡眠薬強盗)などに遭うケースが多発しているのだ。そして昨年は、バリ島のクタのビーチ近くで邦人女性の半裸殺人事件や全裸殺人事件が相次いだ。

海外渡航先の治安や犯罪被害の情報を収集するのには、外務省の海外安全ホームページが役に立つ。日本政府発行のICチップを埋め込まれた新しい方式のパスポートには、そのURLが記載されている。また、ネット検索で外務省のホームページ(HP)からのリンクや、次の邦人事件簿のページから「トップページ」をクリックしても辿り着くことができる。

邦人事件簿 №42のURL:http://www.anzen.mofa.go.jp/jikenbo/jikenbo42.html

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