ラブ・コネクションで「運び屋」に
恋愛感情を利用して女性を「運び屋」にすることを、「ラブ・コネクション」というそうだ。そうであれば、その反対に、男性を「運び屋」とする「ラブ・コネクション」も成り立つであろう。
それはともかくとして、今日(11月2日)、WEBサイトにこの「ラブ・コネクション」のニュースが飛び交っているのだ。キーワードを「71歳女 覚せい剤」として検索できる。また、日刊スポーツのWEBサイトにもUPされている。
この事件は、71歳の日本人の女が、37歳のナイジェリア人の男に求婚され、エジプトで頼まれ、大量の覚せい剤が仕込まれたスーツケースを日本に運び込んだというものである。2人はエジプトで落ち合って旅行し、「スーツケースを取り換えて」と男に頼まれた女が1人で、男のスーツケースを持ってエジプトからカタール、ドーハを経由して、10月8日に関西空港に着いたという。
そして、関西空港では、二重底のスーツケースに隠されていた3.9キロもの覚せい剤(末端価格3億5240万円相当)がエックス線検査で発覚し、女が覚せい剤取締法違反(営利目的密輸)の容疑で逮捕され、現在では既に起訴されたようだ。
「恋は曲者(くせもの)」という成句がある。71歳の女は、年齢が34歳も離れた37歳の男の恋のとりこになってしまったのだろうか。それにしても、彼女は日本で逮捕されたのがラッキーだったともいえる。
これがもし、イスラム教国のエジプトや経由地のカタールやドーハなどで捕まっていたら、重大犯罪の容疑者として、もっと大変な目に遭っていたかも知れないのだ。イスラム教は、麻薬などの違法薬物の流通に加担したものには厳しい戒律をもって臨んでいるから、これらの国々では刑罰が厳しい。
東南アジアの国々でも、麻薬密輸などの違法薬物の使用や所持、流通に加担した者には、死刑を含む厳罰を持って臨んでいるところが多い。東アジアの中国では今年、麻薬や覚せい剤などの密輸の罪で日本人4人に死刑が執行されているのだ。
ところで、外務省の海外安全ホームページにも、この事件と同根の邦人女性の犯罪被害の実例がUPされている。「海外邦人事件簿」のVol.27の記事だ。タイトルは、「熱烈プロポーズにほだされて?」だ。
この海外邦人事件簿は、邦人が海外で遭遇する事件や事故の実録簿だ。海外旅行や海外ロングステイに出かける場合は、事前に読んでおくと、事件や事故に遭わないための注意点がよく分かる。
ここに代表的事例を挙げる。よく読んで犯罪や事故の被害者となららいための心得としたい。
Vol.38 あのとき、もっと用心していれば・・・
Vol.53 日本語で話しかけられたら要注意
Vol.39 凶悪化するいかさま賭博の手口
Vol.27 熱烈プロポーズにほだされて?
Vol.58 「慎重さ」が救う女性の危機
Vol.56 体力の過信が招く中高年の災難
Vol.57 強盗に豹変するタクシードライバー
ここに挙げられている事例は、ドキュメンタリーのノンフィクションであるから、第三者的には、読んでみて面白い。そして、大変ためになる。しかし、当事者になったら大変だ。
この事件簿には、現在、Vol.62までがUPされている。そのほかの事例は、目次の「海外邦人事件簿一覧」から当たってみることをお薦めする。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント