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LCCの台頭で大手旅行会社の業績低迷?

 日本の流通業界では、百貨店が低迷し、スーパーとコンビニが活況を呈しているようだ。これを旅行業界でみてみると、日本の大手旅行会社はやはり苦戦しているようだ。

 格安な費用で楽しめる海外旅行を計画するために、大手旅行会社数社の海外主催旅行のパンフレットやリーフレットを採り取り集めて、比較検討してみた。そして、驚くべき内容に目を瞠った。まず、ある大手旅行会社が発行したA4版の海外旅行広告の中で、小さな文字で表現されている次の文言だ。

 「上記日程からの別行動、減延泊、航空会社、便名の指定・希望はお受けできません。」

 この文言が表現されている大手旅行社の海外旅行は、日程を4日、5日、6日のものから選択できるものであった。そうであれば、人にはいろいろな都合が発生し、法律的にも事情変更の原則というものが考えられるのであるから、6日の旅程を選択していても、4日以上の日程であれば、減泊に変更できてもよさそうなものである。また、4日の旅程を選択していても6日の日程に変更できてもよさそうなものである。しかし、それはできないという。果たして、そこまで旅行者を拘束していいものだろうか。

 この旅行者を画一的に拘束する方式の海外旅行は、日本独特の旅行業界の方式らしい。海外旅行先での旅行者の行動を画一的に制限し、旅程を拘束するのは少なくとも先進国の旅行会社の方式ではないらしいのだ。しかし、先進国であるはずの日本の旅行会社は、旅行参加者を全て自らの利益システムの中で動かし、利益を得ようとしてやっきになっているようだ。

 その証左を見つけるためには、海外旅行先で現地の英語ガイドツアーに、日本の旅行会社やその息のかかった現地旅行会社を通さないで、直接申し込んで参加してみるとよい。まず、旅行費用が日本語ガイドツアーに比べて3分の1から2分の1であるのに驚かされる。

 その上、日本の旅行会社が勧める日本語ガイドツアーでは、欲しくもないのに買い物に長時間付き合わされ、拘束されることが多いが、世界各地からの参加者が集う英語ガイドツアーでは、そういうことがない。これがグローバルスタンダードの海外におけるオプショナル・ツアーなのであろう。

 日本の大手旅行会社にも、もっと旅行参加者が自由に楽しめる海外旅行を催行してもらいたいものである。日本の旅行会社が募集する海外旅行だけが、世界各地で、割高なオプショナル・ツアーを勧め、ホテル宿泊料金も1室料金制ではなく、1人料金制で旅行者に高額な負担を強いるなどは、あってはならないと思うのだ。

 さらに、海外旅行の費用は、旅行会社が催行する場合でも、航空券と現地旅行手配の費用に2分できるとされているのであるから、航空機延長とも表現される「帰国日延長」は、旅行者の自由意志で選択できることを原則とすべきであろう。

帰国日延長は、航空会社は一定の費用を払えば、一般にその変更を認めているのだ。この航空機変更のための費用は、旅行者が負担することになっているのに、その費用を負担しても「変更できない」としてまで、海外旅行を楽しもうとする日本国民を拘束するのは、いったい何を目的としているのだろうか。

これでは、LCCといわれる格安航空会社が台頭してきた昨今、融通のきかない大手旅行会社の業績は、大きく低迷することが避けられないだろう。

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フェイクに注意! (その3)

フェイクに注意! (その3)

 ミャンマーと言えば、昔はビルマと呼ばれていた。映画にもなった横山道雄著作の『ビルマの竪琴』でお馴染みの国だ。今、このミャンマーが政情不安と治安悪化で揺れ動いていることが最新のニュースで伝わってくる。少数民族カレン族など2万人近くが避難民となり、モエイ川を越え、タイ側に流入しているというのだ。この地はメーソートというタイ北部の町で、チェンマイからは南方約200キロにある。

 ところで、チェンマイにステイしていたとき、チェンラーイからメーサーイ、ゴールデン・トライアングルと旅行して、その横文字が看板としてぶら下がっている撮影のポイントで数枚の写真を撮った。それを眺めるたびに思い出す。そこからメコン河を眺めたとき、この地の悠久の歴史と民族の興亡に思いを致した。

 タイ側の国境の町メーサーイから、ミャンマー側の国境の町タチレイの間には、国境に架かる小さな橋がある。歩いて渡れるのだ。ここを訪ねたときは、パッケージツアーで行ったチェンマイからの航空機延長でのオプショナル・ツアーだった。ツアー会社の現地ガイドに申し込み、連れ合いと2人だけの参加であったが、5人乗りセダンタイプの小型乗用車に揺られながら長距離をドライブしたのだ。現地ガイドが運転手も努めた。

 タイからのミャンマー入国を楽しみにしていたので、パスポートにタイ出国とミャンマー入国の出入国の記録のスタンプを押されるのを楽しみにしていた。タチレイでは、サムローに乗って、立派な寺院を訪ね、そこの立派な仏像の下で記念写真をたくさん撮った。

ところで、ここでは花売りをしていた子供達数人に囲まれ、危うくウエスト・ポーチの財物を奪われそうになった。親が近くで子供たちに指示しているような気配があった。しおれた花束を持った子供たちが間違って観光客を押したように装い、別の幼児数人が大人の前にはだしの素足を突き出す。押された勢いで観光客は避けきれずに、いたいけない子供のどれかの柔らかい足をグニューッと踏んでしまう(子供は痛いだろう)。そして、びっくりして詫びる。そして、注意が散漫になった隙に、別の年長の子供がウエスト・ポーチのファスナーを開けて、中の財物を奪うという寸法である。どうやら、子供達の花売りは、最初から集団スリのためのフェイクであったようだ。

 ところが幸いなことに、当方はそういうこともあるだろうと考えて、ファスナーの引き手には細いロープをかけて結んでおいたのだ。その後、すぐにウエスト・ポーチを点検してみたところ、これが無理に開けられたように少し開いて歪んでいたのだ。物は盗られていなかった。クワバラ、クワバラであった。世界には、ケッチャプ振り掛けフェイクや小銭ばら撒きフェイクなど使った、巧妙なスリ集団や置き引き集団が多いのだ。詳しくは、海外安全ホームページの海外邦人事件簿で。URL:http://www.anzen.mofa.go.jp/jikenbo/jikenbo59.html

 

  なお、外務省の海外安全ホームページのトップは次のURLである。そのトップ画面の左側にある目次の項目になかなかためになる情報があるので、こちらも検索してみることをお薦めする。URL:http://www.anzen.mofa.go.jp/

先の話に戻る。ミャンマー側からの帰りに、タイの国境を通過して暫くしてから、現地ガイドからパスポートを返してもらった。ところがそのパスポートを後で点検してみると、出入国のスタンプは、そのどちら側の国の分も押してなかったのだ。ガイドには、ミャンマーの入国手数料やパスポートのコピー代などを払っていたのにである。つまり、出入国スタンプは、タイの出入国とミャンマーの入出国の4個が抜け落ちていたのだ。2人分の合計では、8個のスタンプが押されていなかったのだ。

 そういえば、そのガイドは何やらイミグレーションの係官とは親しい関係にあるのか、タイ側でもミャンマー側でも、イミグレーション・オフィスに入ってから暫く出てこなかった。賄賂でも使って出入国手数料を山分けでもしたのであろうか。こんなことができる国情なのであろう、とそのとき思った。これもフェイクだ。でも、何たるフェイクだろうか。

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フェイクに注意! (その2)

フェイクに注意! (その2)

タイでは、外国人個人が、土地付き建物の不動産の所有者となることは、原則として認めていない。例外としては、集合住宅としてのコンドミニアムなどでは、全体の49%の持分までは外国人が所有し、その所有権登記をすることを認めている。

ところが、この原則として土地付き建物の所有権を外国人に認めていない不動産所有権を、いかにも取得できるかのように装い、金を出させる騙しの構図、つまりフェイクがあるのだ。

それは、タイでは外国人には土地付き建物の所有権を認めていないから、タイ人に所有者になってもらい、それを利用するというものだ。タイでは不動産が安いから、少しの出資で不動産の所有者と実質的に同じように利用できるようになると勧める。そして、不動産取得のための売買代金、手数料等を払えば、実質的に所有者と同じになるから、そうしなさいと勧めるものである。

しかし、この不動産取引が成立し、所有者をタイ人に仮装した場合、登記上の所有者となったタイ人と売買代金等を支払った利用者の関係はどうなるのであろうか。土地付き建物については、不動産の登記名義人との間の賃貸借か使用貸借になるのであろうが、これでは不動産の売買代金等を支払った利用者の立場は、著しく脆弱となる。

例えば、仮装して所有者となったタイ人が、その不動産を勝手に他人に売却してしまったら、その不動産の利用者は、何ら権利を主張できなくなる恐れがあるのだ。そして、所有者を仮装させたことから、このタイ人の行為は不法行為であるとは主張しにくい。つまり、法的救済を求められない恐れがあるのだ。

ここんなフェイクの口車には乗せられないように注意しなければならない。そして、犯罪行為の加担者とみなされないように注意する必要があるのだ。これには、日本でも「通謀虚偽表示」や「不法原因給付」、「公正証書原本不実記載罪」などの難しい法律理論が考えられるが、タイでも同じだ。しかし、それはさて置く。

また、コンドミニアムを購入したり、賃借したりする場合にも、周りの不動産相場や隣室の賃貸料などを調査し、管理費等の経費負担も比較しながら、ぼったくりに合わないように注意する必要があるのだ。特に賃借の場合には、「フェイクに注意!(その1)」で述べたファスィリティーが十分に備えられているかどうかを確認する必要があるだろう。そして、タイでは、不動産仲介手数料は、購入者側や借りる側には支払う必要がないことも知っておこう。

コンドミニアムにもいろいろあり、スーツケース1つで通常のホテル利用と変わらないスタイルで利用できて、引き払うときも簡単なものがある。これは欧米人などが、よく好んで利用するコンドミニアムのタイプだ。もちろんホテル宿泊に比べ、料金が安いのである。

なお、賃貸ルームを借り受ける場合には、外国人に対する制限は特になく、一般的には賃貸借契約時にビザ(査証)の有無が問われることはない。つまり、通常はビザ無しでも、住宅やコンドミニアムなどを長期間に渡り、借りられるということである。

因みに、タイの不動産事情については、次のURLのサイトが参考になるだろう。

http://www.interq.or.jp/tokyo/ystation/thai2.html

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フェイクに注意! (その1)

 フェイクに注意! (その1)

 日本における英語の学習ではあまり登場しない英単語に、海外ではよく使われる単語がある。そして、英和辞典に当たると、そこに載っている英単語の意味からは、その的確な意味が抽出しにくい単語があるのだ。

ホテルやB&Bやドミトリーまで宿泊場所全般を表すアコモデイション(accommodation)や、部屋に備えられたエアコンや扇風機、冷蔵庫、湯沸しポット、そしてヘヤー・ドライヤーなどまでの設備を含めて総称的に表すファスィリティ(facility)、ホテルやB&Bなどのアコモデイションの利用可能な空室を意味するベイカンスィー(vacancy)、「利用可能な」を表すアヴェイラブル(available)、その反対の意味の「利用不可能な」を表すアン・アヴェイラブル(unavailable)も、英和辞典で英単語の意味を調べるという方法では、一般に使われている意味は、抽出しにくい。ただし、海外旅行や海外ロングステイを趣味とする人には一般におなじみの言葉であり、説明するほどのことではないかも知れない。

 ところで、フェイク(fake)という単語であるが、これは日本ではイソップ物語の原文でも読まない限り、アルファベットで4文字でありながら、あまり馴染みがない(英語に詳しい人には、知悉された単語であり、ご免なさい)が、海外ではよく使われる言葉なのだ。英和辞典に当たると、その意味は、「でっちあげる」や「捏造する」、「・・・のふりをする」「・・・を装う」などと出てくる。つまり、「だます」ことに関して表現される単語なのだ。

 このフェイク”fake”が、タイで作成された英文の文書に頻繁に出てくるのに驚いたことがある。この文書を持参していた本人は、これは契約書(contract)であると言ったが、内容をよくみると、日本で言えば「念書」である。法律の素人が作ったような内容で、ほとんどが持参者の義務として書かれていた。それは、東南アジアなどで今はやりの、ダマシの仕掛けである国際金融証券の話である。この国際金融証券が現金化された場合には、その報酬として一定の割合の金員を支払うという内容であるが、国際金融証券が現金化されなかった場合には、高額な違約損害金を支払う、という義務が延々と書かれていたのだ。

 ここにフェイクという単語がたびたび登場していた。国際金融証券がフェイクだったら、現金化されるという話がフェイクだったら、違約損害金を支払うということがフェイクだったら・・・と続いていたのである。その文書の持参者は、タイのロングステイから帰ってきたばかりの人だった。そして、恐ろしいことに、その文書には、その持参者のサインがあったのである。

東南アジアなどで今はやりの、国際金融証券やある国の国債証券などの話は、大方、フェイクであるので注意しよう。そんなに利益の出るうまい話があったら、他人を介在させないで自分で利益を得ようとするのが、ビジネスの世界だ。フェイクに注意! これは日本国内でも同様だ。

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ラブ・コネクションで「運び屋」に

恋愛感情を利用して女性を「運び屋」にすることを、「ラブ・コネクション」というそうだ。そうであれば、その反対に、男性を「運び屋」とする「ラブ・コネクション」も成り立つであろう。

 それはともかくとして、今日(112日)、WEBサイトにこの「ラブ・コネクション」のニュースが飛び交っているのだ。キーワードを「71歳女 覚せい剤」として検索できる。また、日刊スポーツのWEBサイトにもUPされている。

この事件は、71歳の日本人の女が、37歳のナイジェリア人の男に求婚され、エジプトで頼まれ、大量の覚せい剤が仕込まれたスーツケースを日本に運び込んだというものである。2人はエジプトで落ち合って旅行し、「スーツケースを取り換えて」と男に頼まれた女が1人で、男のスーツケースを持ってエジプトからカタール、ドーハを経由して、10月8日に関西空港に着いたという。

 そして、関西空港では、二重底のスーツケースに隠されていた3.9キロもの覚せい剤(末端価格3億5240万円相当)がエックス線検査で発覚し、女が覚せい剤取締法違反(営利目的密輸)の容疑で逮捕され、現在では既に起訴されたようだ。

 「恋は曲者(くせもの)」という成句がある。71歳の女は、年齢が34歳も離れた37歳の男の恋のとりこになってしまったのだろうか。それにしても、彼女は日本で逮捕されたのがラッキーだったともいえる。

これがもし、イスラム教国のエジプトや経由地のカタールやドーハなどで捕まっていたら、重大犯罪の容疑者として、もっと大変な目に遭っていたかも知れないのだ。イスラム教は、麻薬などの違法薬物の流通に加担したものには厳しい戒律をもって臨んでいるから、これらの国々では刑罰が厳しい。

東南アジアの国々でも、麻薬密輸などの違法薬物の使用や所持、流通に加担した者には、死刑を含む厳罰を持って臨んでいるところが多い。東アジアの中国では今年、麻薬や覚せい剤などの密輸の罪で日本人4人に死刑が執行されているのだ。

 ところで、外務省の海外安全ホームページにも、この事件と同根の邦人女性の犯罪被害の実例がUPされている。「海外邦人事件簿」のVol.27の記事だ。タイトルは、「熱烈プロポーズにほだされて?」だ。

 この海外邦人事件簿は、邦人が海外で遭遇する事件や事故の実録簿だ。海外旅行や海外ロングステイに出かける場合は、事前に読んでおくと、事件や事故に遭わないための注意点がよく分かる。

ここに代表的事例を挙げる。よく読んで犯罪や事故の被害者となららいための心得としたい。

Vol.38  あのとき、もっと用心していれば・・・

    Vol.53  日本語で話しかけられたら要注意

    Vol.39  凶悪化するいかさま賭博の手口

    Vol.27  熱烈プロポーズにほだされて?

    Vol.58  「慎重さ」が救う女性の危機

    Vol.56  体力の過信が招く中高年の災難

    Vol.57  強盗に豹変するタクシードライバー

   ここに挙げられている事例は、ドキュメンタリーのノンフィクションであるから、第三者的には、読んでみて面白い。そして、大変ためになる。しかし、当事者になったら大変だ。

   この事件簿には、現在、Vol.62までがUPされている。そのほかの事例は、目次の「海外邦人事件簿一覧」から当たってみることをお薦めする。

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ロングステイのビザ申請は本人申請で行った方が良い (その2)

マレーシアの超長期のロングステイのビザであるMM2Hの取得を希望するなら、その申請に必要な、ご本人の財務状況などの条件は次のURLのHPに出ているので、検討されることをお薦めする。

財務条件のURL:http://www.mm2h.gov.my/japanese/conditions.php

その上で、その申請が認められるためには、健康であることの証明として現地医療機関での健康診断を受け、その健康診断証明書を添付することが求められていることを認識しておく必要があるのだ。健康であることの健康診断の証明書が必要なのは、超長期のロングステイヤーが健康でなければ、マレーシア国内に病人が増えてしまい、医療機関に過分な負担を強いることが懸念されるからだ。

そこには、ロングステイヤーが金にものを言わせて、医療機関に負担をかけ、現地の国民の医療を劣化させてしまうことが危惧されているのだ。人は、加齢により、病気に罹患する確率や怪我する確率が高まる。現在は、健康でもこの先、数年後にはどうなるか分からないのだ。そして、健康状態などにより、途中でビザの更新が拒否される恐れもあるのだ。

現地の実地検分は、MM2Hの申請を準備しながら、また、申請書を提出した後、その結果を待ちながら、現地の住居としてどのような地域や態様が良いのかを、格安なホテルなどにロングステイしながら、冷静な目で検討してみるのがよいだろう。そして、現地の下見は、ロングステイを勧める業者や団体から完全に離れて、ご自身で、できるだけ客観的な目で行って見る必要があるのだ。

下見ツアーを催行する業者やロングステイを勧める団体などの下見ツアーに参加しただけでは、ロングステイが素晴らしいという概念だけが植えつけられることが懸念されるのだ。それは、それらの下見ツアーは、本人のロングステイへのモチベーションを高めることだけを目的としている恐れがあるからだ。

このような下見だけでは、現地の気候風土や社会や文化の実態が見えないままで、超長期のロングステイに突入してしまう恐れがあるのだ。これではロングステイを始めた場合に、ご自身が、カルチャーショックの激震に遭遇するなどして、うつ状態を伴った適応障害にまで発展する恐れが出てくる。

そうならないためには、MM2Hの申請をするには、自分でそれに挑戦し、いつでも撤退できる足場を確保しながら、冷静な目で現地状況を視察してみることが必要なのだ。このご自身の独立した実地検分としては、バックパッカー的なスタイルでするのが良いだろう。バックパッカーのスタイルを知るには、ネット検索でキーワードを「バックパッカー 格安旅行費用」などとして検索してみるとよいだろう。

もし、申請にアドバイスや補助者が必要であると考えるならば、現地のローファーム(弁護士事務所)などで弁護士などの専門家に、費用を確認しながら相談してみると良いだろう。この方が費用もかからず、安心な場合が多いのだ。また、英文文書の翻訳なら日本でも、格安に依頼できる翻訳業者もいるのだ。

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ロングステイのビザ申請は本人申請で行った方が良い (その1)

マレーシアに観光目的でロングステイを希望する場合には、1年の内の約180日を実質的にビザ(入国査証)無しで滞在する方法と、超長期ロングステイのビザであるMM2Hを取得する方法があることを、別のブログで述べた。

ここでは、このMM2Hのビザ申請を希望する場合には、エージェント(申請代行業者)を使わずに、本人申請で行った方が良いということを述べる。なぜならば、MM2Hの取得申請では、本人の所得や一定の財務内容の開示を要求されることになっているからだ。

マレーシア政府は、MM2H取得の条件として、希望者にマレーシア滞在中の年間所得(年金所得を含む)の開示やマレーシア国内への一定の金額の積立金を要求し、その証明書の提出を要求している。その上、健康であることの証明として所定の健康診断書の提出も要求しているのだ。

ところがMM2Hの申請を、万一、エージェントに依頼し、本人の所得や財産状況をエージェントに明示した場合には、猫の前にカツブシを積み上げたように、本人の所得や手持ち資金がエージェントの前に積み上げられてしまい、本人がMM2H申請から撤退しようとしても、なかなか撤退できなくなる恐れがあるのだ。

それは、エージェントが、何とか申請者の所得や資金に自己の利益を結び付けようと必死になる恐れがあるからだ。そこでは鵜の目鷹の目で財産が狙われてしまう恐れがあるのだ。日本での高齢者を狙った詐欺や、強引で執拗な物品販売などを考えてもらいたい。

そして、エージェントの中には、MM2Hの申請依頼を受理しておきながら、その上、保証金や手数料の名目で多額の現金を受領しておきながら、1年も2年も結論が出ないままで申請者をひっぱり、最後には申請が移民局において不受理であったなどと、無責任な態度をとる悪徳業者が多かったのだ。この様相は、今も変わらない。

そうならないためには、ご自分で本人申請としてMM2Hの取得を試みてみる方が良いだろう。これにより、そのような危険性は排除できる。そして、本人申請では、申請代行費用もかからないため、経済的でもある。そうすることによって、ロングステイからいつでも撤退できる足場を確保しながら、冷静な目で現地の気候風土や社会や文化の状況を実地に検分してみることが必要なのだ。

そして、その申請を試みながら、マレーシア国内で滞在しようとしている地域に、ご自分が適応できるかどうかを調べてみるのである。2009年1月から、MM2Hの取得は、エージェントを通さずに、本人申請でできることになった。次のURLにそれが出ている。

MM2H申請のURL:http://www.mm2h.gov.my/japanese/announcement.php

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賢い航空券の確保の仕方と海外ロングステイ

日本では、海外旅行のために往復の格安航空券を入手した場合は、殆どフィックスチケット・タイプとなり、帰りの航空便が指定されてしまうことになる。それは、帰りの便の変更や期日の変更ができないということだ。したがって、現地で滞在日を延長しようとしたり、滞在日を切り上げて、早めに帰国しようとしたりする場合には、この帰りの航空券を放棄するしかなくなる。

 そして、帰りの航空便の変更や、帰国日の変更が可能なオープンチケット・タイプの航空券を日本で購入した場合には、値段が高く、格安な航空券ではなくなってしまうことが多い。日本で売られている航空券は料金が高いものが殆どだ。有効期間が3ヶ月以上の往復航空券としてのオープンチケットは、往復の格安航空券の2倍以上の価格である場合が多いのだ。

 したがって、格安な航空券を使って、ビザ(入国査証)なしで海外ロングステイをしようとするならば、とりあえずは、格安航空券で往復の航空券を確保しておいて、渡航先の国や地域に入国するのが経済的で合理的だ。それは、国によっては違うが、ビザなしでの入国を認めている国は、殆どが帰りの航空券があることを条件としているからだ。

そして、帰りの便名と期日が指定されている短期日の航空券は放棄するのだ。帰りの航空券は、現地で片道だけの格安航空券を確保するか、日本往復の格安航空券を確保するのである。この方が割安である場合が多い。格安航空券は、便に乗り遅れたり、キャンセルしたりした場合には、その航空券は無効になる。それは、事実上の航空券の放棄である。ここでは、あえてこの放棄を使うのだ。

 海外旅行のベテラン経験者やロングステイの習熟者は、渡航先の現地で日本行きの有効期間1年のオープンチケット・タイプの往復航空券を購入したり、世界一周航空券を調達したりして、格安に日本と海外を行き来している人が多いのだ。日本の空港に多くのLCC(格安航空)が就航しても、暫くの間はこの構図は変わらないだろう。それは、LCCの航空券ですら、日本で買うよりも海外で買ったほうが割安であるからだ。

 ところで、海外ロングステイに出かける場合、例えば、現在日本人に人気のマレーシアでは観光目的であれば、ビザ(入国査証)なしで3ヶ月間の滞在期間が認められる。そして、その滞在が許可された期間内に、一度、他国へ出国して再入国すれば、更に3ヶ月間のビザなし滞在が認められるのだ。

ただし、これには条件がある。それは、ビザなし(無査証)でマレーシアへ入国できるためには、(1)観光目的であることと、(2)帰りの航空券があることと、(3)パスポートの残存有効期間が6ヶ月間以上あることが最低の条件となっている。また、(4)再入国を繰り返しても1年間に滞在できる期間は合計で6ヶ月以内となっている。

6ヶ月とは約180日であり、十分に長い期間である。MM2Hなどの長期ビザを取得して、ロングステイをすることを考えるならば、この6ヶ月の滞在可能期間をビザなしで滞在してみて、5年間や10年間などの超長期ロングステイのための助走期間ないしはテスト期間としてみることをお薦めする。

また、タイでビザなしで滞在できる期間が、航空機でタイに入国した場合には30日、陸路で隣国のマレーシアやミャンマーやカンボジア、ラオスなどから入国した場合には15日と定められている。そして、一度出国し、再入国した場合には、さらにそこから滞在期間が空路では30日間、陸路では15日間が認められることになっているのだ。

これらのビザなしで認められる滞在期間を使って、現地の気候風土や社会や文化にご自身が適応できるかどうかを、確かめてみることが、更なる長期のロングステイのためには必要だ。ビザなし滞在の期間をロングステイの助走期間ないしはテスト期間としてみるのである。 

海外ロングステイには、異文化接触による、大なり小なりのカルチャーショックが付きものである。この助走期間を設けない場合には、イソップ物語に出てくるような「すっぱいブドウ反応」のように、ここにロングステイしているのは、ここが楽しいからだ、ここが素晴らしいからだ、ここが快適だからだ、と自分自身に言い聞かせながら、悶々とした長い日々を過ごすことになる危険が懸念される。

「すっぱいブドウ反応」とは、自我防衛機制という自分を守るための精神上の合理化機制の防衛機能であるが、これが機能し出すことは、ロングステイではなるべく避けた方が賢明である。それは、うつ状態を伴ったりして発症する適応障害と紙一重であるからだ。こんな危険は避けるべきだ。

因みに、マレーシアでは、MM2Hの申請は、政府から許可されたエージェントを通して行うことになっていたが、2009年1月9日から次のように変更されていることが、マレーシア政府観光省のMM2HプログラムのオフィシャルサイトのHPにUPされている。一部抜粋して掲載する。

「外国人は第3者を経由せず直接MM2Hプログラム参加の申請をすることができます。または、従来どおりマレーシア観光省によって免許を受けたMM2Hエージェントのサービスを利用することもできます。」

「マレーシア観光省の新規MM2Hエージェントの免許は凍結されます。」

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海外旅行の感染症対策と安全の手引き

日本円が強くなった今、海外旅行や海外ロングステイに出かける人が多そうだ。日本を含む東アジアやヨーロッパの国々が冬に向かうこの時期、南半球の大洋州のニュージーランドやオーストラリア、南米の国々などは、これから夏に向かう。そして、熱帯や亜熱帯に属するアジアの国々は、雨季を抜け出し、乾季に向かう国々も多いだろう。

外務省が、海外で注意すべき感染症とその対策などについて、海外ページ(HP)に詳細にアップしている記事がある。このHPを見ると熱帯や亜熱帯地域、そして、温帯地域でも夏の海外における注意すべき感染症とその対策では、虫除け対策が重要であることが分かる。これは夏休みに海外へ渡航される皆様へ海外で注意すべき感染症について)のタイトルであるが、日本が冬でも参考になる。それは、海外旅行先の暑い地域での感染症対策の必要性などを述べたものであるからだ。

Akkiiは、虫によく好かれるため、海外旅行に出かける際には、蚊取り線香や電池式蚊取り器、殺虫スプレーや虫除けスプレーなどを必携としている。特に電池式蚊取り器を2個以上持参している。これは、電圧の違う海外の地でも利用できるので便利だ。これには携帯用としも使える電動ファン付の薬剤拡散効果が高いものが良いようだ。

また、現地で売られている虫除け剤がよく効くことがある。特にニュージーランドのミルフォード地域のサンドフライ対策には、南島のクライストチャーチで現地調達したブッシュマン(Bush man)というオーストラリア製の塗り薬がよく効いた。日焼け止め効果もあるジェル状のものを利用したが、この虫除けの効能は凄かった。これは、ダニや南京虫にも良く効く。

使い残しのブッシュマンを日本に持ち帰って、畑仕事などで使用してみたが、その虫除け効果は絶大であった。これを薄く肌に塗っただけでも、それまでは必ずといっていい位によく刺されていたヤブ蚊やブヨ、アブにも刺されないのである。ただし、残念なことに日本では、薬効成分の薬事法上の規制からか、これが売られていない。

「虫除け剤」を表わす英単語は、“repellent という。この単語のカタカナ発音表記としては、「ゥレレント」と英和辞典にある(ヴィスタ英和辞典、三省堂)。この英単語は、現地ではよく使われている用語であり、虫除け剤の容器にも表記されている。

なお、この単語には、「防水剤」という意味もあるので、ドラッグストアなどでこの虫除けを求めるためには、店頭で”Do you have any insect repellent gel or spray?” (何か虫除けのジェル(ゼリー状のもの)かスプレーがありますか?)と訊いてみるとよい。それで英語が通じなければ、”It protects from a mosquito biting.” “Against an insect bite” 、”Protect from any mosquito biting.”と英単語を並べれば、ブロークン・イングリッシュでも結構意味を理解してもらえ、目的の物が購入できるだろう。

ところで、外務省の海外安全ホームページには、「重要なお知らせ」の中で、行を予定されている様へ」が今月(2010年10月)、リニューアルされてUPされた。これには、海外旅行先で「いかさま賭博」や「睡眠薬強盗」への注意や、海外旅行保険加入の必要性、万一のトラブル発生時の日本国大使館や日本国領事館などの在外公館による支援内容などについて詳細に記載されている。

海外で事件や事故に遭遇した場合には、地元の警察に届け出るとともに、どんな些細なことでもいいから、在外公館に連絡し、その解決策や対処法の指導を仰ぐのが良いだろう(在外公館では仕事が増えてたいへんだろうが・・・)。これを旅行会社や現地ガイドに連絡したり、相談したりしただけでは、解決しない場合が多い。かえって解決方法の困難さを言い含められたりして、うやむやにされたりしてしまう恐れがあるのだ。

そして、海外安全ホームページのトップページから海外人事件簿」をクリックすると、日本人が遭い易い事件や事故の情報がたくさんUPされているのが分かる。これらはドキュメンタリーであるから、読んでみるだけでも面白い。暇な時にでも読んで、安全な海外旅行のための心得としておくのが良いだろう。

また、外務省がロングステイする在留邦人向けに情報提供している「安全の手き」のHPでは、各地の在外公館がまとめた現地情報を分かり易く提供している。これは大変参考になるので、参照されることをお薦めする。

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海外旅行先の先入観と現実とのギャップ

羽田空港に今月(2010年10月)21日にオープンした新国際線旅客ターミナルの4階には、日本の江戸時代の街並みが再現されている。しかし、これは過去の歴史の中の街並みであって、今の日本を象徴するものではない。

この街並みは、海外旅行や仕事で日本を訪れた外国人に、日本そばや寿司、手ぬぐいを売ることを目的として造った装置としては、大げさすぎるから、日本を知ってもらおうとして造ったものなのだろう。しかし、その目的なら博物館や歴史資料館などに外国人を案内することで、日本の古い歴史や歴史上の街並みを知ってもらえば良かったのではないかと思う。

そして、日本の歴史的建造物が多く、時代物の文化文物が展示され、それらが販売されているお土産店が多い浅草や日光、鎌倉、奈良、京都などを案内すればよいことであろう。

「フジヤマ、ゲイシャ、チョンマゲ」と外国人に誤解されてきた日本が、訪日の外国人が最初に訪れるかもしれない空港ターミナルビルに、誤解を抱かせるような街並みを造ったとは、にわかには喜べない現象である。外国人に変な先入観や幻想を抱かせてしまうことが危惧される。

ところで日本人も、間違った先入観をもって海外旅行に行く場合がある。たとえば、インドネシアのバリ島であるが、画家のダリが愛したような、素朴で古き良き時代のバリ島をイメージして観光に訪れ、現実とのギャップに遭遇して、犯罪被害に遭ったりするのだ。

外務省の海外安全ホームページにある邦人事件簿 №42には、海外ロングステイで注意すべき犯罪被害の情報がある。インターネットでは、キーワードを「外務省 邦人事件簿 42」として検索するとこの情報に辿り着くことができる。一部抜粋して掲載する。

1.アジア:待ち構える詐欺

 アジアでは、窃盗、強盗、詐欺、全てに注意が必要ですが、なかでもアジアにおける詐欺被害の割合は全世界の65%と突出しています。特に「いかさま賭博」や「宝石・洋服詐欺」はアジア特有の犯罪と言えます。「睡眠薬強盗」も71%がアジアで発生しています。「複数の人間が、ゆっくりと時間をかけて観光客を罠にはめる」という手口がアジア地域の犯罪の特徴と言えます。

 つまり、南国暮らしなどの海外ロングステイ中には、「複数の人間が、ゆっくりと時間をかけて観光客を罠にはめる」という詐欺被害に遭い易いということである。これには、海外旅行先のボランティアの会やNPOを標榜する海外のコミュニティーにも警戒が必要なのである。

そして、インドネシアのバリ島では、近年、海外旅行中の邦人女性が薬物を仕組まれた飲食物を提供されるなどして、抵抗できない状態で性的被害(強姦)や強盗被害(睡眠薬強盗)などに遭うケースが多発しているのだ。そして昨年は、バリ島のクタのビーチ近くで邦人女性の半裸殺人事件や全裸殺人事件が相次いだ。

海外渡航先の治安や犯罪被害の情報を収集するのには、外務省の海外安全ホームページが役に立つ。日本政府発行のICチップを埋め込まれた新しい方式のパスポートには、そのURLが記載されている。また、ネット検索で外務省のホームページ(HP)からのリンクや、次の邦人事件簿のページから「トップページ」をクリックしても辿り着くことができる。

邦人事件簿 №42のURL:http://www.anzen.mofa.go.jp/jikenbo/jikenbo42.html

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